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史幸便り

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Vol.100 買取り価格低下のZEHに未来はあるか!

太陽光発電の「2019年問題」、どうなる買取終了後の太陽光発電の行方。
脱原発の世界的な流れは止まらない、EVが主流となる世界の流れが鍵となる。

2018年6月27日更新

太陽光発電の2019年問題とは、どの様な事なのか?

地球温暖化の切り札として石炭火力のかわりに、再生可能エネルギーの開発が行われてきました。再生可能エネルギーとは「エネルギー源として、永続的に利用することができると認められるもの」と法律で定められていますが、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱、その他の自然界に存在する熱とバイオマスが定義されています。
再生可能エネルギーは、資源が枯渇せず繰り返し使え、発電時や熱利用時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しない、優れたエネルギーです。その中でも、最も手間が掛からず、比較的に安価に実現出来るエネルギーとして、太陽光発電が注目されてきました。
資源小国の我が国の場合は、歴代政権が原子力発電を主力に考えてきましたが、東日本大震災の原発事故において、原子力発電の短期再開が危うくなりましたが、不幸中の幸いで2012年7月に開始されたFTI(固定価格買い取り制度)で、一気に太陽光発電を採用した、35万世帯の太陽光発電と産業用太陽光発電が、原子力発電の全停止期間の電力を賄う力になり、原子力発電に頼らなくても、徹底した節電を行うことで従来の火力発電と自然エネルギーで、国内の全電力を賄う事が可能であることを実証しました。
我が国では、発電しながら燃料を創り出すという高速増殖炉「もんじゅ」の夢の技術の開発を過信してきましたが、世界の潮流は核廃棄物の処理すらままならない原子力から、再生可能エネルギーに急速にシフトし、ドイツから始まった潮流は、世界一の環境汚染国、中国を巻き込んで、EV(電気自動車)時代の幕開けを告げ、地球温暖化や環境対策を巻き込んで、世界的に自然エネルギーを中心とした、新時代のエネルギー構想が語られ始めています。

売電中心の太陽光発電から、自活エネルギー住宅の時代に。

厳しい環境汚染に晒されている中国は、自動車産業のEV化と環境汚染を解決し、世界一の太陽光パネル生産国の強みを活かし、急速に自動車のEV化を義務付け、イギリスやフランス等も、2030年までにディーゼル車やガソリン車の排除を決めています。自動車から始まる環境対策の流れは、もはや世界の潮流に成りつつあります。
我が国も2020年からは、本格的なZEH(ゼッチ)「自活エネルギー住宅」の時代を迎えます。欧米から始まったZEHの潮流は、もはや止めることが出来ない、大きな流れになっています。
サウジアラビアなどの産油国は、砂漠を利用した太陽光発電で新たな産業を模索しています。我が国の場合も、成熟したエネルギー国家として、売電に頼る太陽光発電から、地球環境やクリーンエネルギーの供給源としての、自活使用の太陽光発電の時代が来ています。系統電力(電力会社の電力)は、産業用に回し、家庭用電力はEV燃料を含めて自活する時代が来ていることを認識する必要が有ります。

「自活エネルギー住宅」とは、どんな住宅なの?

九州住環境研究会の「ハイブリッド・エコ・ハートQ」の様な高性能住宅の場合は、5KW程度で図・1の様な「自活エネルギー住宅」を実現させることが出来ます。太陽光発電で発電した電力はEV用パワーコンディショナでEVと蓄電池に供給されます。
もう既に自動車会社による実小実験も終え、太陽光発電とEVやPHVとの組み合わせで、災害時でも1週間程度は、問題無く太陽光とEVの組み合わせで生活が可能な事が実証・報告されています。

10年以内には、普通に住宅とEV自動車が連結し、家庭用蓄電池の10倍以上の蓄電能力を持つEV自動車が、家庭用電源の中心的な役割を果たす事になる事でしょう。災害等で系統(電力会社)電力が停止しても、太陽光発電とEV自動車が蓄電した電力で、普通に生活することが可能になります。実際には、系統電力は産業用に、再生可能エネルギーは民間用にと、使い分けされることになると思われますが、経済産業省でも災害対策などのために、蓄電能力が高いEV自動車を連結して、災害時の非常電力として活用する方法を研究しています。
この様に、再生可能エネルギーの活用で、化石燃料の使用量が少なくなると、環境対策は一挙に進みます。特に大気汚染国の中国とインドの汚染対策が進むと、地球温暖化の防止に与える影響はかなり大きなものになります。
自動車の無人化対策も進み、EV自動車も自活エネルギーで動かすことが出来るようになると、化石燃料の多くは化学製品の原料として使用されるのみで、大気汚染の最大の原因となっている火力発電そのものが、必要無くなる時代が近い将来、確実に到来します。
幸いにも最近では、未来的な予測であった、再生可能エネルギーの供給量も増え、ドイツでは既に一時的ではありますが、全電力供給量の100%自然エネルギー由来の電力で賄うことが出来たと新聞報道されていました。

これからは蓄電池技術も進歩し、自動車も世界的にHV(電気自動車)やPHEV(プラグイン・ハイブリッド)の時代になります。地球温暖化対策など、我々自身が参加して、地球市民としての役割を担う時代が来ました。
原子力発電や系統電力都政活電力というように、地球環境を守りつつ、世界の人々と連携したエネルギー対策を考える時代になりました。そのために最も重要なことが、その原点とも成る住宅の高性能化です。住宅が高性能化しない現状では、全て絵に描いたもつになる恐れがあるからです。

未来型「自活エネルギー共有システム」

上図・2は、10棟の最小規模の「自活エネルギー共有システム」の例ですが、将来的にはこの様な共有システムが数十棟、数百等規模で運営される事になるのでしょう。図では、系統(電力会社)電力に繋がれていますが、先ほども述べたように今後は、住宅用は地域の共同体で賄い、系統電力は産業用にと、電力の棲み分けが行われます。
上図は共同体の中心となる、コンビニなどに「中央管理センター」を設置し、蓄電池・非常用発電装置を併設して、系統と「自活エネルギー共有システム」を繋いでコントロール・運営を行います。この様な民間の再生エネルギーシステムの集積が、地球温暖化の切り札になるのかも知れません。
現在、太陽光発電システムは、1KW(30万円)程度と言われていますから、5KWで150万円程度の出費になりますが、オール電化が200万円前後で実現するのであれば、決して高い買い物ではありません。
この様なシステムは、既に大手のデベロッパーによって繰り返し実験されています。また、山村でもガソリンスタンドが廃業し、給油できないので、EV自動車を太陽光発電で充電しています。この様な試みは、徐々にではありますが、既に始まっています。これが新しい太陽光発電の現状です。ZEHは売電目的ではなく、自活エネルギーとして考えて下さい。そのために最も重要な個性は、繰り返しますが省エネ住宅を建てることです。
どうか高性能住宅を検討し、ZEHの採用をお勧め致します。

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