Vol.72 今だから注目したい「建築着工統計調査」

金利動向が注目される中、いま住宅建築することは得なのか損なのか?
国土交通省が本年2月28日に発表した「建築着工統計調査」の内容。

2017年4月7日更新

今住宅建築を考えている貴方の判断は正しいの?

前回の記事で、今住宅建築を考えることの世間的な評価をお伝えしましたが、国土交通省が本年2月28日に発表した「建築着工統計調査」の詳しい内容が新聞記事などに掲載されていますので多少前回と重複した内容になりますが注目に値するので紹介しておきます。
住宅ローンは返済期間が長いために、金利情勢の変化で総返済額に大きな影響が出ます。日銀の国債大量購入によるインフレ目標2%の達成は現在の状況では中々実現の可能性が低いために低金利政策は引き続き続くと考えられていますが、トランプ政権の誕生で米国金利は引き上げ基調にあり、EU(欧州連合)も量的金融緩和政策を見直しつつあります。現在は世界的な傾向として金融上昇圧力が高まっていると考えなければなりません。
この様な変動が予測される金融環境の場合に最も安心できるのは「全期間固定金利ローン」ですが「住宅金融支援機構」の【フラット35】の場合も民間金融機関と提携して提供されている「全期間固定金利ローン」ですから、固定ローンとして今日でも最も安心して利用出来るものではないかと考えられます。
金利は上昇傾向ですが建て主のライフサイクルもありますから、資金計画については慎重に計画する必要があります。一人で考えるよりも、こんな時こそ史幸工務店のホームアドバイザーを活用してください。史幸工務店ならではの金融機関活用法もお伝えできるはずです。

「建築着工統計調査」の具体的な中身!

1月の新築着工棟数は7ヶ月連続の増加と成っていますが貸家が15ヶ月連続で増えた一方、今まで増え続けてきた持ち家は12ヶ月ぶりの減少に転じていることが報告されています。
この意味するところは消費税引き上げに対する新築住宅の駆け込み需要が一服して、低金利を活用した住宅事業者の貸家への受注・販売に需要が移っていることが考えられます。

「平成28年度下期は住宅の買い時か」(支援機構調査)

一般消費者は「買い時」58.6%、「どちらとも言えない」32.8%、「買い時ではない」8.6%と回答。ファイナンシャルプランナーは「買い時」69.0%、「どちらとも言えない」26.2%、「買い時ではない」4.8%と回答しています。
一般消費者が「買い時」と回答した理由は、一般消費者の68.9%が「消費税率の再延長」を挙げ、62.6%が「マイナス金利政策後の住宅ローンの低下」さらに、「今後住宅ローンが上がると思うから」20.5%となっています。
ファイナンシャルプランナーが買い時とした要因は金利低下が93.1%で「すまい給付金、贈与税非課税措置、住宅ローン減税」41.4%とプロならではの回答が寄せられています。

一般消費者の「建物の性能で重視する事項」については「高耐久性」67%と最も多く「耐震性」66・3%、「省エネルギー性」45・4%でした。
住宅事業者が「建物の性能で重視する事項」については90・8%が「省エネルギー性能」68・1%が「耐震性」で「高耐久性」の44・2%が最後に挙げられています。

一般消費者と住宅事業者の省エネに対する感覚の違い。

「建物の性能で重視する事項」に注目すると、一般消費者の場合は「高耐久」に最も関心があり「省エネルギー性能」が最後ですが、住宅のプロの住宅事業者は90%以上が「省エネルギー性能」を挙げています。逆に「高耐久」は最も低くなっています。これはどういうことでしょうか?
住宅事業者が「高耐久」性能を重視していないのではなく、高耐久性能は「建築基準法」で性能が定められており「日本住宅性能基準」の「耐久等級1」の最低等級でも「関東大震災」や「阪神淡路大震災」並の地震に対しても住宅が倒壊しない「耐久性能」が求められていますから、かなりいい加減なメーカーの施工でも充分な「耐久性」があることが解っているからです。住宅のプロが「省エネルギー性能」を重視するのは住宅性能が良くなければ「省エネルギー性能」を確保できません。熊本地震でも運悪く断層の間近でもない限り、平成26年改正基準法以降に建てられている住宅はほとんど、壊滅的な被害を受けていないのが現状です。高耐久性や耐震性能も重要ですが、住宅のプロは省エネルギーという高性能住宅を求めていることを注視してください。

【フラット35】Sを活用して更に有利な借り入れ?

【フラット35】の金利・返済額は借入の時に決まります。その後の金利は市中金利と一切関係なく変動もしません。
従って借り入れするのであれば金利が安いときに借りた方が有利です。
【フラット35】Sは省エネルギー性、耐震性など住宅金融支援機構が定める基準を満たす住宅に対する優遇金利の制度です。申し込み受付に数量制限などもありますから【フラット35】Sを希望する場合には史幸工務店のホームアドバイザーにご相談ください。
17年度も実施される予定で、当初10年間(金利Aプラン)又は5年間(金利Bプラン)で金利が引き下げられます。

来年10月からは消費税が10%に引き上げられます。今度は確実に実施されますから、最後の最後に後悔することなく、決断する必要があるかも知れません。現在、高額の家賃を支払っているならなおさらです。
今回は触れませんでしたが【フラット35】リノベも開始されます。住宅の事で気になることがありましたら是非、展示場をお尋ね頂き、史幸工務店のホームアドバイザーと話しをしてみてください。世界が変わるかも知れません。